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BLについて個人の見解を綴っていきます

BLコミックス『錆のゆめ 上・下』久間よよよ レビュー

錆のゆめ 上 (CannaComics)

錆のゆめ 下 (cannaコミックス)

ごあいさつ

可愛い絵柄からは想像もつかないストーリー展開の作品、プランタン出版CannaComics久間よよよ先生「錆のゆめ」上下巻です。

表紙からインパクトが大きな作品です。

上下巻ではありますが、2冊で1つだと思いますので、一緒に紹介させていただきます。

 

ネタばれ等含みますので、ご注意ください。

 

あらすじ

進藤が務めている会社ではセックスのためのサイボーグが造られている。

進藤はある日、試作品であるサイボーグの世話を無理やり頼まれてしまう。

嫌々世話を焼くうちにサイボーグの少年に温かい感情を抱くようになり・・・。

登場人物

攻め:進藤 孝則

 研究員 寡黙 スーツ 年上 黒髪 ひねくれ 敬語

受け:聡夫

 ワンコ ショタ 黒髪 一途 サイボーグ 元人間

もっと詳しく!

ストーリー

 定番度★

 甘口度★★★★

 辛口度★★

セックスのためのサイボーグ、サイボーグの面倒を押し付けられるという所から始まり、独特のストーリー展開です。

サイボーグという設定やサイボーグ製造の裏事情、周囲の人々の反応や発言など今までにない作品です。

辛い過去の描写もありますが、2人の関係やお互いを思いやる行動がとても甘目になっています。

ビジュアル人の

 馴染み度★★★

 可愛い度★★★★

 美麗度★★

表紙からも可愛いビジュアルが伝わると思います。

灰色のバッグが可愛いビジュアルを裏切る、ほの暗い印象も感じます。

美しいよりも可愛い寄りです。

デフォルトの絵も可愛いです。

下巻では聡夫さんも笑顔が増え、とても可愛いです。

絡みシーン

 量★

 濃厚度★

 甘口度★★★★

 辛口度★★

 美しさ度★★★

今作絡みと言っても本命カプの(現実の)本番要素はなしです。

妄想・夢オチのラブシーンまたは回想や試験のような絡みシーンのみになります。

本命カプとしては、キスシーンも絡みシーンにカウントしましたが、とても少な目になっています。

聡夫さんのいきさつを考えると進藤の気持ちも分かりますが。

2人のキスシーンは可愛くキュンキュンするものばかりです。

注意!

人体改造におわせ サイボーグ・人外 無理やり 人前プレイ

複数プレイ(におわせ・回想)

以上を含みます。苦手な方は注意お願いします。

ソルトの好きポイント

★進藤の心の変化

最初は1人の研究員でしたが、聡夫さんと過ごすことで、少しづつ心を通わせていきます。

下巻では2人の生活が始まります。

聡夫さんが記憶障害などあるようですが、進藤が教えた言葉で、たどたどしいながらも素直に言葉を伝えていきます。

懐き方も半端ないです。

聡夫さんが少しづつ人間のような振る舞いも増えていきます。

徐々に言葉を覚え、自我が戻ってくる聡夫さんを見て、進藤も葛藤が生まれてきます。

自分の力で聡夫さんに何ができるのか・・・。

ただ聡夫さんの思いま決まっていました。

「ずっと しんどう いっしょいたい」

即決だったこの思いが進藤の心を軽くしたはずです。

思いあった2人の掛け合いも可愛くてすごく癒されます。

少しズレた会話がまた、クスッと笑いがでるような、マイナスイオンを感じます。

進藤さんが聡夫に丁寧な言葉遣いで、時々崩れるような、その微妙なバランスがたまらないです。

★聡夫さんのムラムラと夢オチ

元々セックスのために造られた聡夫さんなので、研究所では性教育(偏りはありますが)を中心に学んでいるようです。

進藤さんと一緒にいるときも仕事の一環として、そういった研究データーを取るように言われていました。

そんな聡夫さん、「好き」そ自覚してくると、進藤さんとイチャイチャしたい欲が出てきます。

進藤さんの思うところあり、進展はキスまでなんですが。

一歩進んでも良い気もしますが、プラトニックなこの関係がキュン度をアップさせているのかもとも思います。

ただ聡夫さんの欲望を見せるかのような、進藤×聡夫のイチャイチャが収録されています。

妄想でも現実でも夢でも、優しい進藤さんが健在であり、甘い中にも冷たい言動が少々、これが進藤クオリティです。

何より聡夫さんが本当に幸せそうで、少なく貴重なシーンですが、こちらも幸せな気持ちになりました。

ごあいさつ

最近ではレーベルも誕生している人外ですが、サイボーグという観点が珍しいように思いました。

根本には、ほの暗い人間の欲のようなダークなものがありながら、感じるのは癒しです。

2人の幸せを自然に目指し実現していく、それを見守るこちら側も一緒に幸せになれる作品です。

絡みのシーンは少ないですが、温かい気持ちになりたい時、心が荒んだなと感じる時に是非読んでいただきたい作品です。

心に潤いを与えてもらえたらなと思います。